中国等が、北海道の水源かん養機能を持つ森林を購入している件について、
各省庁にメールで質問をしていたところ、お返事を頂きました。
<北海道の回答>
「林務局治山課」に質問し、担当が違う場合は教えて欲しい旨お願いしていたのですが、
わざわざ担当部署の方にメールを転送してくださっていたようで、
「水産林務部林務局森林計画」の方からお返事を頂きました。
お忙しい中、誠に有難うございました。
青の文字は私が質問した内容です。
返信が遅れ、大変申し訳ありません。
中国等の外国資本による森林取得についてですが、現行の法令では森林の売買について、これらを的確に把握することが困難な状況にあることなどから、道としては、国への働きかけや独自の取り組みを進めているところです。
1.国に意見書を提出するそうですが、国の対応を待たずに条例等を制定し規制する方法は取れないでしょうか。また、国が動かない場合は。
土地政策や私的財産権に関連する事項となるため、本来、国の法律で規定されるべき事項であることから、森林売買に関する新たな制度の創設を国に働きかけているところです。
2.北海道内の調査はいつ頃開始するのでしょうか。
市町村と連携しながら、森林を取得している企業の情報など森林所有者情報の収集・整理をすすめているところです。
3.既に買われてしまっている水源地はどうなるのか。
将来にわたり、水源かん養など森林の持つ公益的機能が維持増進されていくことが必要ですので、森林法に基づき整備が必要な森林については、市町村等と連携しながら所有者に対し働きかけを行っていきます。
ふむ。
私的財産。
たしかに、所有権自体はそうでしょう。
でも、その土地を利用するにあたっての規制・・・例えば風致地区。
(購入されている森林は多分都市計画区域外だと思うので、
風致地区を例に出すのが正しいのか分かりませんが)
風致地区は地方自治体が独自で決められるわけですから、
そんな感じで出来ないのかなと。
出来るのにやらないお役所仕事、とまでは言わないけど、
少々のんびりしているように感じます。
早く国が動いてくれればいいんですが、今は民主党政権だし・・・。
(自公政権のままだったなら素早い対応が出来ていた、とは思わないけれど、
民主党政権の場合は、素早い対応をしない、にプラスして、
失策もしくは、何か良からぬ画策をするのでは?という大きな不安が・・・・・・)
<国土交通省の回答>
国土交通省も、各担当からの回答をまとめてくださいました。
お忙しい中、有難うございました。
青の文字は私が質問した内容です。
お問い合わせいただいた案件につきまして、土地・水資源局 総務課、水資源政策課、土地利用調整課より以下の回答がまいりましたので、お送りします。
今後とも、国土交通行政にご理解、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
1.国交省は把握していますか?
国土交通省としては把握していません。外国資本による森林取得の実情について
は、林野庁が平成20年6月以降、全都道府県などから情報収集
を行っているところですが、平成22年5月時点では、そのような事例は確認されて
いないと聞いています。
2.外国人が日本の土地を購入するにあたり何の規制も無いのはまずいのでは。様々なことを事前に予測し法律を作ってほしい。
国土交通省は、大規模な土地取引に関して国土利用計画法(以下「法」という。)に基づき、地価高騰の弊害の除去や適正かつ合理的な土地利用の確保を図る観点から、土地取引の届出等の制度を設けています。 当該届出等の制度は、取引される土地の利用目的や価格等を把握・審査するためのものであり、土地を購入する者の国籍等を把握・審査し、規制するものではありません。
3.水をくみ上げることのできる土地については、早急に規制をかけるべきでは。(既に取得済みの水源地等についても規制が及ぶようなものを)
地下水を汲み上げることに関しては、地方公共団体が地域の実情に応じて条例等により地下水保全に取り組んでおり、多くの地域で公益上の影響がないよう、地下水の汲み上げ規制や地下水の水質汚濁防止のための規制が行われています。
また、山林については、「森林法」(林野庁所管)に基づく規制により、多くの山林では買収しても、地下水を汲み上げる施設を設置するためなどの大規模な土地の開発には許可が必要となります。
なお、地下水を貯えている地層(砂や砂礫の地層)の多くは平野部に存在しており、山間部(いわゆる水源地)では地下水を貯える規模の大きな地層はありません。このため、地下水の大量採取を目的とする山林の買収は非現実的と思われます。
うーん・・・。
報道や著書など全否定かぁ。
URL等も書き添えておいたんですけどね。
質問の意味が分かっていないのか(意味不明な書き方をしたつもりはないのですが)、
わざと言っているのかは知りませんが、
新しく法律を作ってほしいという要望であり、
国土利用計画法のことなど誰も聞いちゃいませんが・・・。
これでは、
道議会で出した意見書までも、
否定となってしまいますね。
北海道議会で可決された国への意見書↓
意見案第1号 外国資本等による土地売買等に関する法整備を求める意見書
[22.6.25 柿木 克弘議員ほか4人提出/22.6.25 原案可決]
http://www.gikai.pref.hokkaido.lg.jp/honkaigi/28honkaigi/22-2t/ikenan.htm
しかも、たらい回しだし。
北海道は「国に働きかけている」と言っていましたが、
「国の対応を待たずに条例等を制定できないか?」とこちらが質問すると、
「本来、国の法律で規定されるべき事項である」との回答。
国土交通省は、
「地方公共団体が地域の実情に応じて条例等により地下水保全に取り組んでおり」
「山林については、「森林法」(林野庁所管)」
と。
じゃ、仕方がない。
林野庁にも聞いてみましょう。
・・・ん?
林野庁は農水省の外局?
でも地下水は平野部?
じゃ、森林法は関係ないの?
非現実的なのに、北海道は森林計画課の人が担当しているってどういうこと?
うーん。
やっぱり国交省の回答は全否定になってしまうような気がするし、複雑で分かりにくい。
東京財団さんの、政策研究・提言>国土資源保全 のページから引用すると、
http://www.tkfd.or.jp/research/project/project.php?id=63
>土地・地下水・河川・森林といった国土資源は、所管が複数の省庁に分かれており、
>全体像の把握も困難な状況です。
まさにこんな感じですね。
この件に限ったことではないけど、何かひとつ質問しようとすると、
この部分はこっち、あの部分はあっち、
でもこれをああするのならそっち、
こんな感じで複雑に分かれていることがとっても多くて、
分かりにくい上にたらい回しも多い(^-^;
まぁ、とにかく・・・。
林野庁に質問、そして国交省に再質問することに。
回答が来たら追記します。
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■追記
<林野庁の回答>
外国資本による森林買収に関しては、林野庁において、都道府県や森林組合系統等を通じて、情報の収集を行っているところですが、各種報道等で取り上げられた事例を含め、現在のところ、水源の取得や森林経営を目的とした森林買収の事実は確認されていません。
林野庁としては、引き続き、都道府県及び森林組合等と密接に連携しながら、情報の収集に努める考えです。
また、林野庁では、森林所有者が誰であっても、水源かん養機能等の公益的機能の発揮に支障が生じることのないよう、森林法に基づき、保安林制度や森林計画制度において、森林の伐採や植栽についての許可や届出を義務づけることとなっており、これら制度の適切な運用や森林整備事業等の計画的な推進によって、森林の公益的機能の持続的な発揮に努める考えです。
取水規制に関しては林野庁では管轄しておりません。なお、国土利用計画法の規制による土地利用基本計画、土地取引の規制その他土地利用調整に関すること、水の需給に関する総合的かつ基本的な政策などの水資源政策については国土交通省土地・水資源局の所掌となります。
今後とも、ご理解とご協力をお願いいたします。
たらい回し。
<国土交通省に再質問、その回答>
青の文字は再質問の内容です。
1.今年6月に、北海道議会から国(衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 農林水産大臣 国土交通大臣 内閣官房長官 国家戦略担当大臣 各通)へ意見書が提出されており、当然国交省もそのひとつですが、把握していますか。
北海道議会の意見書につきましては、平成22年7月6日付で国土交通省の関係局・関係課に情報提供がされています。
2.国土利用計画法について「土地を購入する者の国籍等を把握・審査し、規制するものではありません」とのことですが、それは十分分かっております。これは質問ではなく、「国に新たな法律を作ってほしい」という要望でした。
ご要望は承っておりますので、外国資本による森林取得の実情について日本の水資源の保全等の観点から重大な支障が生じるおそれがないか、引き続き林野庁と連携して注視していきたいと考えております。
3.北海道には「本来、国の法律で規定されるべき事項」「国に働きかけている」との回答を頂きました。では、誰に要望すれば?
北海道の回答が、地下水の汲み上げ等の規制に対するものかは分かりませんが、例えば、札幌市では「生活環境の確保に関する条例」により、地下水の汚染の防止及び採取等の規制を定め地下水の保全に取り組んでおり、条例等の制定に係わる対応窓口は各自治体となります。
○札幌市生活環境の確保に関する条例
第4節 土壌及び地下水の汚染の防止(第90条−第105条)
第5節 地下水の採取等に関する規制
第1款 地下水の採取に関する規制(第106条−第116条)
第2款 地下掘削工事に関する措置等(第117条−第120条)
(http://www.city.sapporo.jp/reiki/reiki_honbun/aa00208521.html 参照)
4.「地下水の大量採取を目的とする山林の買収は非現実的」とのことですが、では、北海道議会や、前回ご紹介した各報道、著書などは勘違いであるということでしょうか?森林の定義を教えてください。
前回回答の「なお、地下水を貯えている地層(砂や砂礫の地層)の多くは平野部に存在しており、山間部(いわゆる水源地)では地下水を貯える規模の大きな地層はありません。」については、「水源地」とか「水源林」という言葉のイメージから、森林の土地には大きな水資源があるかのように思われがちですが、森林のある山地の地質は、岩盤と表層の森林土壌で構成されており、一般に豊富な地下水源となるような地層は存在しないという趣旨で回答したものです。
やっぱり全否定なんですね。
仮に国交省の言うとおりだとしても、
森林・山林の役割ってものを考えて欲しい。
山間部があってこその水源~海なんですけどね。
でもまぁ、そこは「管轄外」なんでしょう。
(めんどくさいことを聞いてくるな!とか言う声が聞こえてきそう)
・・・でも正直、これ以上はどうしようもない。
いくら北海道が頑張っても、国がこれでは。
とは言え、
「あっそう、国がそう言うならそうなんだ~、5月まではそういう事例が確認されてないなら杞憂だったんだ~」
というわけにもいきませんので、
ちょっと様子を見ようと思います。
要望も出すだけ出したし、
一般人が危惧しているという意思表示は、全くの無意味ではないだろうし。
(こういうことは、声を上げていくことが重要なので)
マスコミや国会議員の方も動いてくれればいいんだけど・・・。
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