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生産能力10倍!「石油」つくる藻類、日本で有望株発見 基礎研究が次世代産業に発展
朝日:生産能力10倍 「石油」つくる藻類、日本で有望株発見
2010年12月15日7時0分
http://www.asahi.com/science/update/1214/TKY201012140212.html
(魚拓)
 藻類に「石油」を作らせる研究で、筑波大のチームが従来より10倍以上も油の生産能力が高いタイプを沖縄の海で発見した。チームは工業利用に向けて特許を申請している。将来は燃料油としての利用が期待され、資源小国の日本にとって朗報となりそうだ。茨城県で開かれた国際会議で14日に発表した。

 筑波大の渡邉信教授、彼谷邦光特任教授らの研究チーム。海水や泥の中などにすむ「オーランチオキトリウム」という単細胞の藻類に注目し、東京湾やベトナムの海などで計150株を採った。これらの性質を調べたところ、沖縄の海で採れた株が極めて高い油の生産能力を持つことが分かった。

 球形で直径は5~15マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。水中の有機物をもとに、化石燃料の重油に相当する炭化水素を作り、細胞内にため込む性質がある。同じ温度条件で培養すると、これまで有望だとされていた藻類のボトリオコッカスに比べて、10~12倍の量の炭化水素を作ることが分かった。

 研究チームの試算では、深さ1メートルのプールで培養すれば面積1ヘクタールあたり年間約1万トン作り出せる。「国内の耕作放棄地などを利用して生産施設を約2万ヘクタールにすれば、日本の石油輸入量に匹敵する生産量になる」としている。

 炭化水素をつくる藻類は複数の種類が知られているが生産効率の低さが課題だった。

 渡邉教授は「大規模なプラントで大量培養すれば、自動車の燃料用に1リットル50円以下で供給できるようになるだろう」と話している。

 また、この藻類は水中の有機物を吸収して増殖するため、生活排水などを浄化しながら油を生産するプラントをつくる一石二鳥の構想もある。(山本智之)




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■追記

日経:「藻類」を石油代替に 基礎研究が次世代産業に発展
編集委員 賀川雅人 (1/2ページ) 2010/12/24 7:00
http://www.nikkei.com/tech/ssbiz/article/g=96958A9C93819696E0E2E290
E38DE0E3E3E0E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E5E2E3E0E2E3E2E1EAE4E2

 筑波大学を中心に、オイル(油)を採取できる藻類の研究が加速している。バイオ燃料にするだけでなく、化学製品の原料にもなり、そのまま石油の代替に使えるのが利点。石油化学産業ならぬ「藻類産業」を目指している。もともとは地味な基礎研究の分野が次世代産業へと大きく発展しようとしている。

 13~14日、筑波大で藻類の国際会議「第1回アジア・オセアニア藻類イノベーションサミット」が開催された。日本と韓国、中国、タイ、オーストラリア、ニュージーランド、米国、さらに欧州の代表格のオランダから研究者や政府関係者らが参加し、研究成果や政策を発表し合った。

 「どの国も熱心。各国ともけっこう取り組みを進めていることがお互いによくわかった」と筑波大の井上勲教授は話す。次回は2年後の予定だが、早くも3カ国が開催地に名乗りをあげた。それだけ会議の成功ぶりと各国の力の入れようがうかがえる。

 筑波大では藻類と太陽光発電、風力発電、燃料電池を組み合わせた複合的なクリーンエネルギー実験施設の建設が進んでいる。次世代環境エネルギーの国際研究拠点を目指す。

 ここでは例えば、オイル生産に有望な藻類「ボトリオコッカス」を効率的に培養する技術を開発する。培養装置の1つは、ずらりと並んだ藻類培養パイプを支柱で高く持ち上げた構造。太陽の方向を追尾してパイプを向け、藻類の光合成を活発にする。夜間も太陽光発電などの電気で照明を当てて光合成を続ける。

 「ボトリオコッカスのオイルは純粋な炭化水素。燃料だけでなく、樹脂など石油化学製品の原料としてもそのまま、既存のプラントで使える」と彼谷邦光特任教授は説明する。邪魔な酸素や硫黄などを取り除く必要がないのも利点だ。

 ボトリオコッカスは有機物を含む排水をエサにしてオイル生産効率を高めることもできる。オイルを採取した後に藻類の搾りかすが残るが、これも無駄にしない。

 ナノテクノロジーを応用した触媒を開発し、搾りかすから水素を生産することを考えている。水素は燃料電池に使える。さらに渡辺信教授や彼谷特任教授らは最近、新たな有望藻類「オーランチオキトリウム」を発見した。

 これは光合成ではなく、もっぱら有機物を食べるタイプで、多くのエサが必要になるが、搾りかすがエサに使える。ボトリオコッカスはオイル生産コストの低減が課題だが、オーランチオキトリウムと組み合わせることで、新たな可能性が開ける。

 オーランチオキトリウムは従来の10倍以上の効率で、やはり様々な利用が可能な炭化水素を生産できる。特に「スクアレン」という化粧品などに使われている高価な原料が豊富。「直径30メートル、深さ10メートルのタンクで培養すれば、年間約500トン。日本のスクアレン需要をまかなえるほど」(彼谷特任教授)と見積もる。

 これにとどまらず、さらに大量生産して燃料や化学製品原料に利用することを目指す。大規模培養時のオイル生産コストは1リットル当たり50円と研究グループはみており、実用化に向けて有望。ただ、「これは試算なので実証しなければならない。まずタンクで培養実験をして、性質や適した条件を突き止める」(渡辺教授)考え。

 その後、実証規模に拡大する予定。エサとなる排水の処理と組み合わせる構想もある。オーランチオキトリウムの搾りかすは相変わらず残るが、これもガス化して利用する案がある。

 石油化学産業は原油を出発点に様々な原料を作り、燃料や化学製品に至る。これになぞらえれば、再生可能な光エネルギーと水、二酸化炭素による光合成から燃料や製品を無駄なく作るのが藻類産業の大きな骨格だ。筑波大は今年、企業などと「藻類産業創成コンソーシアム」も結成しており、産業化に向けた研究開発が一気に進むかもしれない。

 もっとも、日本でこうした藻類の応用研究が進んでいるのは、長年の基礎研究の蓄積が大きいと言える。にわか研究で都合の良い藻類を見つけられるものではないし、ボトリオコッカスとオーランチオキトリウムで終わりでもない。

 「まだまだ探せば、すごい藻類がいると思う。優秀なものを見つけることは、いずれ国を左右する」と井上教授は指摘する。基礎から応用まで一体となった推進が重要になっている。


日刊工業新聞:藻・コケで資源問題解決 掲載日 2011年01月27日
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720110127eaao.html?news-t0127
 石油を生産する藻類、金属を回収するコケ―。自然界の身近な生物が持つ特異な能力を生かし、エネルギー・環境問題の解決につなげようとする研究が加速している。実用化の夢は膨らむが、石油生産や金属回収のメカニズムはわからないことだらけ。メカニズムの解明によってさらに高い能力を持つ種類を作り出そうという一方、大量生産のための培養技術を確立しようという動きもある。(池田勝敏)
 【生産能力10倍以上】
 重油炭化水素を生産する藻類を研究する筑波大学の研究グループは昨年、高い生産能力を持つ「オーランチオキトリウム」を発見したと発表した。その能力は実用化に向け有望視されている従来種と比べ10倍以上だ。
 オーランチオキトリウムは、増殖速度が従来種比36倍で培養しやすいのが特徴。光合成をする従来種と違い有機物を食べて炭化水素を生産する。


時事:「藻から石油」仙台で実証=実験用施設、年内にも-筑波大(2011/09/05-21:18)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201109/2011090500777
 藻類バイオマスによる石油代替資源の生産モデル確立に向けた実証実験を、仙台市や東北大と共同で行うと5日、筑波大の渡辺信教授が同市で発表した。
 渡辺教授は、石油の主成分である炭化水素を作り出す藻類「オーランチオキトリウム」を昨年12月に発見した。
 オーランチオキトリウムは、1ヘクタール当たり年間最大で1万トンの炭化水素を生産するとの試算もあり、石油に代わる次世代エネルギーとして実証化が期待されている。水中の有機物を吸収して増殖するため、実現すれば水質浄化とエネルギー資源確保の一石二鳥がかなう「夢のようなプロジェクト」(渡辺教授)だ。
 実験は、仙台市宮城野区の下水処理場の生活排水を利用。東北大とも連携し、3~4年かけて最適な水温や水中の酸素量、有機物の割合などを研究する。早ければ年内にも試験用プラントを建設し、徐々に規模を拡大していくという。

by doumin | 2010-12-15 13:12